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このギリシャ・ローマ神話3つのポイント
  1. ダイダロスが羨んだペルディクスの才能
  2. ダイダロス、ペルディクスをアクロポリスから落とす。
  3. 女神ミネルウァ(アテナ) は落ちるペルディクスを抱きかかえ、鳥に変身させました。
    ※神の名前は、ローマ神話名(ギリシャ神話名)です。

ダイダロスが羨んだペルディクスの才能

ダイダロスが息子イカロスを埋葬している時、ずんぐりした鳥が喝采するかのように翼をふり、喜んでさえずっていました。それが、ペルディクスで、ダイダロスの妹の息子です。

ダイダロスの妹は、息子ペルディクスを兄ダイダロスに弟子入りさせたました。それは、ペルディクスが12歳ほどの時でした。彼は教えられたことはなんでも理解し、吸収していきました。それだけではなく、発明する才能も持ち合わせていたのです。

たとえば、魚の背骨を見て、中心となる鉄片にギザギザの歯の列を付けくわえ、ノコギリを発明しました。また、2本の細い鉄棒の一方の端をむすび、円をえがくコンパスも発明しました。

ダイダロス、ペルディクスを落とす

ペルディクスを落とすダイダロスペルディクスを落とすダイダロス

いつしか、ダイダロスはペルディクスの才能をうらやみ、憎みました。ラビリンスを設計したほどの才能を持ったダイダロスにさえ、そう思わせたペルディクス。そのまま成長していたら、ダイダロスの名声をはるかにしのいでいたことでしょう。

ペルディクス、鳥に変身する

とうとう、ダイダロスはペルディクスを女神ミネルウァ(アテナ)ゆかりのアクロポリスから突き落としてしまいました。そして「彼は誤って落ちたのだ」と、嘘までついたのです。

女神は落ちるペルディクスを抱きかかえ、鳥に変身させました。その名はペルディクス、つまりシャコ(ウズラとも)になったのです。

シャコ(ウズラとも)は翼を持っていますが、落下するときの恐怖が心の傷となっています。だから、高いところには飛び上がりません。また、木の上には巣を作らず、生垣などの低いところで卵を生みます。

ダイダロスが息子イカロスを埋葬していたとき、ペルディクスさぞかし胸がスッキリしたことでしょう。はしゃいだ理由がよくわかります。

※オウィディウス『変身物語』では、ダイダロスに弟子入りしたのがペルディクスとなっていますが、別説ではペルディクスの子が弟子入りしたともあります。

鷓鴣(シャコ)鷓鴣(シャコ)