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噂の女神ファーマ(ペメ)噂の女神ファーマ(ペメ)

噂の女神ファーマ(ペメ)

「噂 (fame)」や「名声」を人格化した女神。ガイアまたはエルピス(希望)の娘とされ、「会話を始めさせ、発展させる女性」として描かれています。

ウェルギリウスの作品『アエネーイス』や他の文献によれば、ファーマには舌や目や耳が多くあり、羽が生えています。ウェルギリウスは、ファーマについて「地面に立つと頭は雲を突きぬけ、小さいことを大きくし、大きなことはさらに大きくする」と記しています。


噂の女神ファーマ(ペメ)は世界の真ん中に住んでいます。世界とは、天界と陸と海の世界です。

なぜ、世界の真ん中に住んでいるか?

それは、どんな噂話も聞きのがさない、見逃さない、という女神の好奇心でしょうか。そして、女神の耳には、どんな小さな声も聞こえてしまうのです。ですから、寝物語で自慢話、他人の悪口、会社の秘密は話さないことです。特に政治家は、某国の女スパイのハニートラップに引っかからないようご注意ください。

噂の女神ファーマ(ペメ)の館は、世界の真ん中で一番高いところに建てられています。また、その館の入り口と窓は1000もあると言われていますが、扉は一つもありません。昼も夜も開け放されたままなのです。

館全体が響きのよい胴で作られていて、いつも音が鳴り止みません。声は反射し、耳に入る音はすべてこだまします。ですから、この館には静寂や沈黙はありません。だからといって騒々しいわけではなく、しっかり聞こえてくる囁きなのです。

館の広間では、真実や無数のでたらめな噂話で混雑をきわめています。

ある話手は空いている耳を探し出して話を詰めこみ、あるものは聞いた話をよそへ持っていき、噂話が大きくなったり、違った話が付け加わったりします。

思い込みの「軽信」、不用意な「錯覚」、いわれのない「言いがかり」や「喜び」、取り乱した「恐怖」、不意の「反乱」、出所の曖昧な「囁き」があります。

ここに住む噂の女神ファーマ(ペメ)は、それらのことを見張り、全世界の消息を見ているのです。でも、何のために?