このギリシャ・ローマ神話3つのポイント
  1. ヒュアキントスとアポロン神
  2. ヒュアキントスの死とアポロン神の嘆き
  3. ヒヤシンスの花に変身したヒュアキントス
    ※神の名前は、ローマ神話名(ギリシャ神話名)です。

ヒュアキントスとアポロン神

春3月か4月になると、ヒヤシンスは花を咲かせます。そんな花に変身した美少年の名を、ヒュアキントスといいます。

ヒュアキントスを愛したアポロン神。彼と狩に行く時は、犬を引いたり、狩猟の網をかついで行きました。もはや、神は竪琴や弓矢も持つことはありません。また占いの務めさえ忘れて、聖地デルポイに行くこともありません。

ある日の昼頃、アポロン神とヒュアキントスは円盤投げをしていました。

アポロンが投げる円盤は雲を切りさくほど高く上がり、落下してきます。いつもなら、ヒュアキントスは円盤が落下してから拾いに行き、それから天高く投げます。

今回はなぜか、ヒュアキントスはアポロンが円盤を投げると、すぐに円盤の落下地点を予想してかけだしました。

すると、直後に「ギャー!」と大きな叫び声が上がりました。

落下する円盤の勢いは強く、地面からはね返ってヒュアキントスの顔を直撃したのです。少年は地面にたおれました。驚いたアポロンはすぐ駆けつけ、美少年を抱きおこしました。

しかし、医学の神アポロンが何をしても、また薬草を傷にすりこんでも、ヒュアキントスはぐったりしたままです。そして、大きなユリの花が落ちるように、頭をがっくりと落としました。

ヒュアキントスの死ヒュアキントスの死

ヒュアキントスの死とアポロン神の嘆き

「ヒュアキントスよ、おまえは去っていく。おまえの傷は私を責める。おまえの墓標には、『アポロン神の右手がおまえを殺したのだ』と記されねばならぬ。

だが、わたしの罪は何だというのだろう。おまえを愛し、円盤投げをしたことが罪なのだろうか?

おまえの身代わりにこの命を捨てることができたら! あるいは一緒に死ねたらいいのに。しかし、それはかなわない。わたしは神なのだ。

その代わり、おまえはいつまでもわたしと共にあり、忘れられることはないだろう。わたしは竪琴と詩で、おまえを歌うだろう」

※一説には、ヒュアキントスを愛した西風ゼピュロスが嫉妬して、アポロンの投げた円盤を美少年に当たるように風を送ったともいいます。

ヒュアキントスの死ヒュアキントスの死

ヒヤシンスに変身したヒュアキントス

「おまえは新しい花となって、その花びらにつけられた印[αι αι(哀 哀)]がわたしの嘆きを写しとるのだ。

また、いつか剛勇のアイアスがやはりこの花に身を変じ、その花びらに彼の名前が読みとれるだろう」

こうアポロン神が語っていると、大地に流されたヒュアキントスの血が、紅よりも鮮やかな花となって生え出てきたのです。その花はユリのような形をしていました。

ヒュアキントスの生まれ故郷スパルタでは、毎年『ヒュアキントス祭』が今も盛大に祝われています。

紅のヒヤシンス

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