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このギリシャ・ローマ神話3つのポイント
  1. プロセルピナ(ペルセポネ)にミミズクに変身させられるアスカラポス
  2. 海の怪物セイレーンたちは、元プロセルピナの女友達
  3. ユピテル(ゼウス)の配慮で、プロセルピナ(ペルセポネ)は半年は冥界で、半年は天界で暮らします。
    ※神の名前は、ローマ神話名(ギリシャ神話名)です。

ミミズクに変身したアスカラポス

「一つ条件がある。冥界の食べ物を口にしていない、という条件が。これは運命女神のとりきめで、この大神ユピテル(ゼウス)さえどうすることもできぬ」と、大神は言いました。

それでも豊饒の女神ケレス(デメテル )は、娘プロセルピナ(ペルセポネ)を冥界から連れ戻すつもりでいました。それはかなわぬことでした。すでにプロセルピナは、冥界のザクロの実を食べていたのです。口にしたのは、たったの7粒でしたが。

それを見ていたのは、アスカラポスただ1人。冥界の名高い妖精オルプネと冥界の河神アケロンの子です。この少年がプロセルピナがザクロの実を食べていたのを告げ口したのです。

ミミズクに変身させられるアスカラポスミミズクに変身させられるアスカラポス

プロセルピナは、アスカラポスを不吉な鳥に変えました。「火の河」の水を彼にふりかけると、クチバシ、羽毛が生じ、頭は大きくなり、目も丸く大きくなりました。

こうして、アスカラポスは不幸を予告する忌まわしいミミズクになったのです。

ミミズク(梟)

セイレーンたちは、元プロセルピナの女友達

セイレンたち元来のセイレーン

セイレーンたちは河神アケロオスの娘。絵画では、セイレーンは若い女性の姿で描かれていますが、元来は上の絵のように、顔だけが乙女で、羽があり、全身羽毛が生えていて、鳥の足をしています。

セイレーンたちはプロセルピナ(ペルセポネ)がハデスに略奪されたときに一緒にいました。そして、その後は彼女たちもプロセルピナの母豊饒の女神ケレスと同じように地上を探し回ったのです。

しかし、セイレーンたちはもはやプロセルピナは地上にはいないと思い、今度は海を探すことにしました。そのために、波の上を飛べるように翼を願ったのです。神々はこの願いを聞き入れました。

すると、彼女たちの体には羽毛が生え、金色の翼も生えてきました。また、彼女たちは歌がうまかったので、乙女の顔と口は残されたのです。

そんなセイレーンたちが、なぜ海の怪物となったのかはわかりません。『オデュッセイア』第12歌で、彼女たちはオデュッセウスたちを誘惑します。

セイレンセイレーン(オデュッセイア)

1年を2つに分けるユピテルの配慮

大神ユピテル(ゼウス)は冥王と悲しみに沈んだ豊饒の女神ケレス(デメテル )の間を調停して、プロセルピナ(ペルセポネ)が半年は冥界で、半年は天界で暮らせるようにしました。

こうして、ケレスとプロセルピナの母娘に明るさが戻ってきたのです。そして、世界はふたたび豊饒の女神の実りを受けられるようになったのです。

母の元へ帰ってきたプロセルピナ(ペルセポネ)母の元へ帰ってきたプロセルピナ(ペルセポネ)