その他

ダイダロスはペルディクスの才能をうらやみ、憎みました。偉大な才能を持っていたダイダロスにさえ、そう思わせたペルディクス。そのまま成長していたら、ダイダロスの名声をはるかにしのいでいたことでしょう。

メレアグロスが2本の槍を投げました。その1本が、みごと大猪の背の真ん中に刺さりました。大猪はぐるぐる回り暴れましたが、もう一度メレアグロスが槍を肩に深く刺します。とうとう、大猪はどっと倒れました。

アルタイアは、メレアグロスの命の丸木を祭壇の炎に投げ入れました。遠くにいた彼は、体の内から焼かれる苦しみに、英雄らしく取り乱すこともなく死んでいきます。父、兄弟姉妹、そして母の名を呼びつつ…

エリュシクトンは娘ムネストラの変身の能力を知ると、これ幸いとばかり娘を何度も奴隷商人に売りとばしたのです。もちろん、売ったお金はすべて、空腹を満たすことに使われました。

わたしの願いは、父の願いでもあり、イアンテの願いでもある。だが、自然だけが、わたしを苦しめる。婚礼の女神さま、なぜこの婚礼においでになるのです。ここには花婿はいない、2人とも花嫁なのです。

イピスの母テレトゥーサは、あらゆる前兆や夢見、体調が悪いと言っては口実にして、婚礼の日のことを避けてきました。しかし、もう嘘の口実が尽きてしまったのです。運命の日…

哀れに思ったアポロンは、兄ダイダリオンに翼を与え空中に浮かばせました。曲がったクチバシと鉤状の爪も与えました。ダイダリオンは人間の時の荒々しさはそのままに、どう猛なタカに変身したのです。

「ペレウス様、一大事です！」。オオカミがペレウスの牛たちを襲います。ペレウスにはこのオオカミの正体がわかっていました。それは自分によって殺されたポコスの母である女神プサマテが送ったオオカミであると。

出航当日、アルキュオネは海岸の船を見ると、夫ケユクスの前途の不幸を予感したかのように身ぶるし、夫の胸にすがりつきました。そして最後に「さようなら」と言うと、くずれ落ちてしまいました。

高い波の一撃で、船は海底に沈みました。ほとんどの船員たちは死に、生きている者は砕けた板にしがみついています。ケユクス王もその一人で、『明けの明星』である父と妻の父である『風神』に助けをこいました。

アルキュオネは知らず知らずのうちに、防波堤の上に飛び乗っていました。そんなことは簡単にはできません。不思議なことです。アルキュオネには今まさに翼が生えて、彼女は宙を飛んでいたのです。

アルキュオネは知らず知らずのうちに、防波堤の上に飛び乗っていました。そんなことは簡単にはできません。不思議なことです。アルキュオネには今まさに翼が生えて、彼女は宙を飛んでいたのです。